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2008年11月の10件の記事

まず、書くということ、動くということ

【「考え方」の考え方】 大和書房

Photo_2  指南役という、企画屋グループによる、クリエイティブな考え方をするための、ノウハウ本です。

いろいろ書いてありますが、私に強烈に刺さった内容は、

・とりあえず書き始める、そうすれば、アイデアは降臨する
(書き始めなければ、アイデアは絶対に降臨しない)
・アイデアは、既存の知識の組み合わせに過ぎない
(雑多な知識の組み合わせが、新しいアイデアを生む)
・雑多に、深く好奇心をささげ、知識をストックせよ、そして、書け。 書けば、雑多な知識が繋がり、アイデアが生まれる

まさに、その通りだと思います。  まさに、脳の構造と一緒です。

・雑多な対象への好奇心、そこからのインプット。
・とにかく書くというアウトプットが、たくさんのインプットが芸術的に繋がって、新しいものを生み出す機会を作る

実感できる内容です。
このブログも、何となくのイメージから書き始めて、書く(打つ)うちに、どんどん進んでいきます。 仕事も同じで、始めると、どんどん進んでいく。

著者は、その「書き始める」ということができるかどうかが大事と言っています。 そう、それが難しい、笑。

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男の子の「見栄」が消える時

【男の子の変化】 日経MJ 2008.10.29

少し古いですが、10月29日に日経MJが、マクロミルのネット調査による、20代若者の消費背景調査の結果を発表しています。 この手の「意識」調査は、設計次第で、いくらでも回答を誘導できるのですが、今回は素直に結果を読み取ります。

主な調査結果ですが、
・遊園地やテーマパークにデートに行く(49.3% → 32.2%)
・異性との付き合いが面倒(10.0% → 28.2%)
・男性が、デートのためにレストランを予約したことがある(42.1% → 31.7%)
・デートには車が必要(男性53.2%→27.1%、女性41.3%→32.7%)
・デート費用は男性が多め(77.2% → 68.3%)
(最初の数字が、30代が20代を思い出しての回答、次の数字が今の20代の回答)

他にもいろいろありますが、結果をまとめてしまえば、
・女性をリードするという「男らしさ」意識が、自尊心の糧になる男の子が減っている
・だから、「女の子に見栄を張るため」「女の子にもてるため」の消費パワーが全体として落ちている
・特に、デートツールとしての、車に対する「思い入れ」は、恐ろしく落ちている (単なる、アシ)

という感じでしょうか。

私は1968年生まれで、主体性が確立する手前ゆえに、周りに影響されまくる大学生時代が、まさにバブル景気。 大人たちは、アブク銭で「見栄」を競い合い、それは我々、大学生に大きな影響を与えるものでした。
「見栄」は、「男らしさ」の見栄もあり、「女性をリードする」という、古めかしい男性観が、バブル風に演出され、「クリスマスは指輪で、シティホテルにお泊り」、「横浜の海が見えるレストランでデート」、「服は、カチッとオシャレに」と、お金のない大学生には、かなり厳しい、デート標準でした、笑。

そんな演出底上げデート観は、バブル崩壊と一緒に崩壊すれば良かったのですが、自尊心に根付いている以上、簡単には崩壊しませんでしたね。 ダラダラと続いたと思います。 しかし、この2008年、調査結果を見る限り、古くさい男性観に基づいたデートスタイルは、色褪せています。 良いことです。

ヒトは、「自分らしさ」を求めて、自分探しをやるのですが、最初は「借り物のイメージ」で、「自分らしさ」の認識をします。 つまり、雑誌やテレビ、書籍から、「自分らしさ」のイメージモデルを借りてくるのです。 そこで提供された「自分らしさ」をベースに、「自分らしさ」のためには、「このアイテムが必要」と、消費が煽られるのです。 煽られるのは、ある意味、ゴールに向かって走っている状態なので、楽しいのですが、度を過ぎると、しんどくなってしまいます。 この辺のバランスが難しいところです。

マスコミ、特に雑誌は「自分らしさ」のイメージを提供するのが仕事で、各世代、各セグメントに分けて、細かいイメージを作り出してきました。 (最近は、自分の生き方ができあがっているはずの、シニア世代にも、自分らしさイメージを提供し始めています、笑) そして、イメージを作り出す商品を、たくさん並べて、「これがあれば、あなたも、そのイメージに近づけます」とささやきます。

こういった、「煽り」は続いています。 豊かになると内面に関心が向かい、「自分らしさ」を考え、そういった「煽り」に影響を受けてしまうのは当然なのですが、その「煽り」、つまり見栄が根っこの「借り物の男性観」にそっぽを向く、若い男性が出てきているみたいで、これは、注目すべき現象だと思います。 

「高いものを買い揃えて、着飾る生活が、どうして輝かしいのか、よくわからん」ということなのでしょうか。それとも、「高いものを買い揃える余裕がないので、最初から、輝かしいライフスタイルなんて関係ない」という諦めをベースにしたものなのでしょうか。

正直、どっちなんだろう。

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有権者の弱さにつけこむ、バラマキ福祉

【医療費は無料が、福祉なのか】 朝日新聞 2008.11.21

Photo 東京の日の出町が、後期高齢者、つまり75歳以上の医療費を全額無料にする予定だそうです。 

と言っても、対象者は1800人。 人口が1万6000人の町です。 (75歳以上が11.2%。 全国平均が10%なので、ちょい高いです) 予算は8500万(ひとり47000円)だそうで、全国平均がひとり90000円弱ですから、元気なお年寄りが多いのでしょうか。

これには、もちろん裏があって、この小さな町にイオンショッピングセンターができて、固定資産税がどーんと落ちるようになったからです。 イオンモールの資料を見ると、投資額160億円なので、普通に計算すると、約2億円の固定資産税が落ちるようになりました。 (その分、交付税が若干カットされますが)

この増分を、そのまま予算にあてた感じです。
投票率の高い高齢者向けの、究極の選挙対策なのか、高齢者福祉の大胆な取り組みなのか、評価が難しいところです。 (ここの町長は、4期つとめて、すでに77歳。 次の選挙はもう出ない?から、選挙対策ではないのかな?)

後期高齢者医療制度で苦しんでいる高齢者をサポートするという趣旨のようですが、個人的には「完全なバラマキ行政」です。
高齢者は所得も低く、資産も少ない高齢者もいれば、所得(年金)が多い高齢者もいれば、資産の多い高齢者もいる。 高齢者が全員、弱者であるというのは、大きな間違え。

確かに、体が弱って、医療費がかかるし、介護費用もかかる。(75歳以上の元気な高齢者は、50%以下) 所得は年金だけだから、収支的には厳しいのは事実。 厳しいから、行政が負担しますといったら、子育てやっている若い夫婦も結構厳しいと思う。 「生活の厳しさアピール」の世界です。

若い夫婦は選挙に行かないけれど、高齢者は選挙に行くから、高齢者向けのサポートは充実ということでしょうか。 それとも、医療は別格ということでしょうか。

日本の皆保険制度は素晴らしい。 全員が大きな病気にかかるリスクがあるので、その負担の上限を決めて、「大病の場合、お金がないから、病院に行けない」ということがない。 病気によって、社会的に没落していくというリスクを、社会でヘッジするという、保険制度は絶対に死守すべきでしょう。

でも、医療費のタダは必要か? 
子供の医療費無料も含めて、必要ないことだと思います。 ある程度の負担は必要だし、無料は必要以上に医療機関に行くようになり、無駄な医療が発生しやすい。 夜間も含めた「コンビニ受診」、つまり「タダなら、取り合えず、診療してもらおう」とうい行動を誘発しやすい。 夜間なんか、少ない医者が、軽症者の診療で、仮眠もとれなくなる。

医療にはお金がかかるという前提を崩してはいけないと思う。 ただし、医療費貧乏にならないよう、上限を作って、それ以上はかからないようにするという、シーリング制は必要だと思う。 子供がいる世帯は、そのシーリングを下げれば良い。
確かに、手続き的には面倒だと思う。 自己申請が必要であるし。 でも、保険で守ってもらうための、必要な面倒ではないでしょうか?

社会の役割は、「病気になって、そのまま経済的破綻する」というリスクをヘッジしてあげることです。そのための、保険制度です。 「無料で、どのような医療も面倒見ますよ」というのは、ヒトの弱さにつけこんだ、目先の誘惑だと思う。 

日の出町よ、その8500万円で、障害者、生活保護、子供の教育において、やるべきことがたくさんあるんじゃないでしょうか? 

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親から虐待を受けた子供は、社会が育てるべきか?

【弱者の、負の連鎖 児童養護施設でのケンカ】 朝日新聞 夕刊 208.11.20

朝日の夕刊の小さな記事ですが、児童養護施設で働くスタッフの全国研修会(の分科会)における、衝撃的な報告を報道しています。

・東京の48の児童養護施設に対するアンケート調査(昨年10月実施)
・対象はわずか1週間にしぼったが、なんと、子供間の身体的暴力は24施設であり、件数は99件
・特定の子供が暴力を受けているらしい? (いじめ?)
・この1年に、子供から脅しを経験した職員は6割以上、暴力は4割
・入所児童の3~4人のうち1人は、職員への暴力経験あり
・(調査者)おそらく、これは氷山の一角

短い記事なので、質問だらけの内容です。 まさに今日20日に報告された内容らしく、ネットにも報告書らしきものは見当たりません。 かなり推測ベースの内容になってしまいますが、いずれにせよ、なんか凄い事態になっている感じです。

実は、1か月前くらいのNHK「クローズアップ現代」でも、児童養護施設が定員パンパンというか、あふれている状態で、大変な状況だという番組がありました。(10月14日)
増加している理由は、家庭内の児童虐待(あるいは育児放棄)らしく、番組は、単なる保護でなく、心のケアが求められているとまとめています。(確か、入所している4割近い子供が児童虐待と言っていたかなぁ?)

記事の最後には、学者のコメントがのっていて、「発達障害の子供、児童虐待の子供など、対応が難しくなる一方で、定員ギリギリというか、超える状態になっていて、(親になり切れない)職員のケアも限界に近づいている。 精神的に安定していない児童が過密状態で、施設は厳しい状況だ」とのこと。 ギスギスした施設ということでしょうか。

児童養護施設には、約3万人が暮らしているらしく、その4割が児童虐待による入所だとすると、1.2万人。これだけの子供が、親から虐待を受けていたということか?
親からの精神的支え(愛情)をもらうことなく育った子供は、精神的な土台(自己信頼、他者への思いやり)が欠如すると言われます。 そのような子供は、やっぱり早いうちに、リハビリしなければならないでしょう。

でも、大変な作業です。 土台が壊れてしまった以上、施設の職員が、親以上の愛情で接しないと、土台の回復は難しいかもしれません。 マンツーマン状態です。 
1.2万人の子供に、1.2万人×1.5=1.8万人の職員(職員は休みも必要)、ひとり800万円のコストだとして、1640億円。 (現実的には、マンツーマンは無理で、6人に1人の職員。 対応も限界があり、里親制度で、子供と向き合うとしています。 しかし、里親登録者が少ないらしい、そりゃそうだと思う)

不幸な子供1.2万人に、1640億円。  こっちの子供も不幸だから、何とかしてくれ!と、別のところからも声が上がりそうで、予算はいくらあっても足りません。 虐待を受けた彼らには、政治力がありませんから、政治家が、自らの価値観で対処しなくては、何も変わりません。 議員の皆さん、どうお考えでしょうか? 

真面目に向き合うと、政治って、本当に難しい。

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高齢者の「足」確保は、行政の仕事か?

【廃止ラッシュの路線バス】 クローズアップ現在 2008.11.17

マイカーの普及がどんどん進み、路線バス利用者が激減。当然経営は成立しなくなり、民間バス会社は路線バスから撤退。 しかし、マイカーのない高齢者世帯にとっては、路線バスは、絶対に必要な生活の足。 高齢者の足を守れと、自治体は補助金を出して路線バスを最低限維持してきましたが、その補助金にもメスが入るようになり、いよいよ完全撤退が相次ぐようになったとの報道番組です。

高齢者に、最低限の生活の足を提供するのは、自治体の役目ということで、乗合タクシーなどの試行錯誤が行われていますが、なかなか利用者が伸びず、行政の負担が減らない苦しみを伝えています。

弱者を救え!、でも、どこまで救うのか?という、政治のテーマの具体例です。

高齢者は、元気である限り、弱者ではありませんが、その弱弱しい感じと、老人を敬う道徳感も手伝って、一般的なイメージとしては、弱者という認識です。
だから、車のない高齢者世帯へ、足を提供するのは、「行政の役割」という認識が前提としあります。

個人的には、タクシーを使うとか、買物は通販を使うとかで、自助で何とか頑張れというのが原則だと思います。 タクシーはお金がかかりますが、遠くに住んでいる高齢者が、町の中心(病院、スーパーなど)にやってくる交通費を、税金で負担するということに、どれだけの人が納得するでしょうか。 便利な町から離れて暮らすという、構造的な不便さは、受け入れるべきです。 

ただし、最低限は担保するということなんですが、その最低限って何? これこそが、永遠のテーマであり、生活保障でも、限りなく続く議論です。 結論がでないなりに、皆で「話し合わない」といけない内容です。 (中学校の「よのなか科」で話し合ってもらいたいです)

手紙が1週間に1回しか届かないのは、最低限の生活以下なのか。
(移動時間がかかり、民間が断ってしまうので)介護ヘルパーの在宅サービスを受けられないのは、最低限の生活以下なのか。
病院や診療所に行くのに、2時間かかるのは、最低限の生活以下なのか。

難しいです。 政治家は、逃げないで、正面から議論してもらいたいです。 全然、票にはなりませんが。
テレビも、たまには正面から番組作ってもらいたいです。 全然、視聴率になりませんが。

そして、問題が複雑になるのは、その高齢者が「足腰が悪くなって、歩くのが厳しい」時です。 明らかに弱者です。 基本は身内が助けるのですが、高齢者世帯の場合、身内も遠くにしかいません。

こういう高齢者に、「自助で頑張れ」と言えるでしょうか。 
うーん、結論がでませんね。

しかし、それにしても、解説として登場した首都大学の教授のコメントが、あまりにも大雑把で、「おいおい」という感じです。 「ニーズをつかんで、路線計画を作るべし」、「病院やスクールバスを、高齢者移動用に利用する」、「高齢者に必要な施設を一カ所に集める町作りを行う」。 これって、素人の私でも、1時間くらいのブレストで出てくるアイデアなんですけど。 アイデア自体よりも、その具体的な実行計画に価値があるパターンで、こういう場合は、前向きな自治体と一緒に、実行計画を作る「活動する学者」でないと、社会的に全く意義がありません。 首都大学の学者さんは、どうなんでしょうね。 地方の路線バスの研究を、首都大学でやっているというあたりが、なんか、ダメダメのような気がしますが、笑。 あなたの給与で、乗合タクシーが一路線、成立するぞ、笑。

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障害者に対して、社会は何をすべきか?

【障害者自立支援法の課題】 朝日新聞 2008.10.8&9

障害者は、社会的に弱者であるから、近代国家は障害者を助けるべしというのは、誰も異論のないところ。 しかし、どう助けるのか、どれくらい助けるのかといった、具体的な方法になると、議論は噴出し、まさに大同小異状態。

障害者向けの行政サポートは、障害ごとの縦割り&画一的支援から、障害者であれば、誰もが自由にサポートメニューを選択できる「支援費制度」が2003年4月からスタート。 しかし、厚労省の想定以上の利用がなされ、初年度から、厚労省の財源不足。 2006年4月より、利用を抑制するために、介護保険のような利用者の1割負担を導入した「障害者自立支援法」がスタート。 現在に至り、将来的には介護保険に組み込まれるのではと言われています。

障害者自立支援法の厳しいところは、利用者の負担が発生することです。 もちろん、上限がありますが、介護、医療のように、施設での食費、水光熱費は実費負担になりました。 障害者自身および、その世帯は低い所得であることが普通なので、上限があっても、トータルで考えると、実質負担額が増える世帯は多いと言われています。

負担が増えた障害者の「苦しさ」を報道したのが、今回の特集です。

知的障害者の負担が5万円から8.2万円に増えた、視覚障害者の負担が0から9千円という事例をあげて、障害者が直面する厳しさを訴えます。 
そして、学者の「障害者が、人間として当たり前に生きるための、最低限のサポートに対して、どうして、(ただでさえ所得の低い障害者が)負担をしなければならいのか?」というコメントを利用して、この「支援法」はおかしいと、間接的に報道します

また、「支援法」で規定している、いくつかのサポート(出かける時の介助)の内容は、市町村単位で決められ、例えば、映画を見に行く時のサポートは、「支援法」が提供するサービスのうちとするさいたま市と、サービスに該当しないので全額自己負担という川口市の違いも指摘しています。

身体・知的障害者は全国で400万人強で、団結すれば政治的にはそれなりの団体になりますが、団結自体がなかなか難しく、政治的な力は弱いです。 したがって、族議員がおらず、予算的には、削られる一方です。

生まれながら、あるいは事故病気で障害者になる可能性は誰にでもある以上、社会は、障害者に対して、手厚くサポートをすべきでしょう。 実際、厚労省の予算も、障害者関連はどんどん増えています。ただし、この400万人に対して、例えば平均で月15万円分のサポート(要はほぼ人件費、ヘルパーおおよそ15日分)をしたとすると、およそ6000億円必要です。 

この6000億円は、道路予算より優先度が高いのか?、農地整備より優先度が高いのか? 

弱者を社会で、どう支えるのかは、社会の大きなテーマです。 たぶん、議論すれば、意見は割れると思いますが、そもそも議論もされずに、中途半端な政策で、お茶を濁されるというのは、最悪だと思います。 (現状がそうです。 社会的にどうするかという基本的なスタンスが決まらずに、予算内の施策で、何とかしようという、予算で政策が決まっています)

もちろん、そもそも誰が社会的弱者なのかという時点で議論百出の場合もありますが、障害者の場合は、明らかに弱者です。 障害者の話が、埋もれないように、議論を持ち出すというのは、政治家の最低限の仕事だと思います。 ぜひ、身近な国会議員に、障害者施策についての意見を求めてみてください。何も答えらない、あるいは新聞記者のような解説しか答えられない議員は、政治家としての本質的な仕事をしていないと見て、問題ないでしょう。

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どうして下流は太るのか?

【三浦展 下流は太る】 SPA 2008.3.6

Photo 下流社会の三浦氏が、下流は太ると断定です。
彼の下流ロジックは、「人生全般への意欲の低いヒトは、低所得になりやすく、それがずっと継続する」ということですが、彼は、さらに踏み込んで、「下流社会に属するヒトは、見た目も意識しないし、簡単な調理済み食品を、バランスを考えずに、好きなだけ食べる傾向が強いので、太る」と言い切ります。

個人的には、彼は嫌いです。 社会学的な分析と言いつつも、「下流に落ちると悲惨だぞ」と煽るメッセージが強く、また「下流のお前はダメだ」というダメだしの副作用があることに対して無自覚という部分が嫌いです。 どうして「そうなったのか」、それで「社会は良いのか」という、社会性が全く欠如して、「そんな下流社会で、どんなマーケティングをして儲けるか?」と、ひたすら営利主義です。
(最近は、少し社会的なことも言いだし始めましたが)

もちろん、彼は学者ではないので、彼のやっていることは、完全にOKです。 ただ、感情的に嫌いというだけです。

その彼の、「下流はダメダメ」の次の矢は、「下流はデブ」。
楽ちんな食事を提供する会社の誘惑に逆らえず、その楽ちんな食事を「山ほど」食べてしまい、太ると。 楽ちんな食事は、高カロリーだし、バランスは悪いし、継続するといいことはないけれど、「安くて、味が濃いからおいしくて、手軽」という安易さに打ち勝つことができずに、食べ続けてしまうのが下流だと。

人間には、反する二つのエネルギーのベクトルがあると思います。

善玉(ヒトのためになりたい)⇔悪玉(自分のハッピーがすべて)
利他(相手を考える)⇔利己(自分のことばかり考える)
性善説(自然の状態で、ヒトは良いことをする)⇔性悪説(自然の状態では、悪いことをする)
向上心⇔怠惰心

これは事実で、この二つのエネルギーのどちらを自分のエネルギーの中心にするのか?というのが、人生なんだと思います。

ヒトは悪いことをしてしまう、ヒトは怠けてしまうという習性に、どれだけ抵抗できるか。

この習性に抵抗するエンジンが、「意思」であり、「意思」は自らが内在的に作り上げるものと、外からの圧力(罰則)で生まれるものがありますが、結局、長期で続くのは、前者です。

この「意思」を作り出す「きっかけ」を失ってしまうと、永遠に「怠けること」のバランスの強い人生になってしまい、それが「働く意欲」を低下させ、所得を落とし、厳しい生活を強いられる構造が生まれてしまいます。

この「きっかけ」は、決してひとつというわけでなく、いろいろなことの積み重ねだと思います。 そして、それは子供のうちに、できる限り「積み重ねておく」ことが大事なような気がします。

その「きっかけ」とは何か? これが教育なんだと思います。 これから、少しずつ思うことを書いていきます。

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毎日、店に行って、20歳を観察せよ

【ギルフィー 宮内社長 トレンドの中で個性を出す】 ファッション販売 2008年12月

Gilfy 109系で躍進している「ギルフィー」の宮内社長へのインタビュー記事です。
まだ29歳という若さで、既に64億円の売上を上げました。 わずか6年です。

この社長、見た目は、アパレル野郎ですが、インタビューの内容が、いけています。全体的に謙虚なイメージです。

ポイントを挙げると、
最初は「ファッションにおいて個性を出す」ことの努力をしていたが、「トレンドの中で個性を出す」に軌道修正してから、売上が一気に伸び始めた
・「トレンド」は現場に行ってよく観察しないと、次を予測できない。 毎日、店に行く
・お客様は、ディスプレイの商品か、店の何となくの雰囲気にひかれて、店に入る。 そこに「受け入れらる」個性がないと、見向きもされない。 その個性作りが、すべての始まり
・その個性が確立されてから、トレンドを織り交ぜていく
・その個性作りは、内装に始まって、スタッフの印象も大きな役割を演じる。 この個性は一貫して継続すべし。 そこにトレンドのフレーバーを混ぜるべき

・企業経営とクリエーティブの両立は難しい状態になってきた。 経営はプロに来てもらうことも考えている
・頑張っているスタッフも活躍できる会社を作り上げたい

内容自体は当然の内容ですが、29歳が急成長に奢ることなく、語る内容としたならば、やはり重いです。

ギルフィーは、109系ですから、ターゲットは20歳前後です。 いわゆる、アパレル好きで、消費も旺盛で、しかしブランドに対するロイヤルティーが移ろいやすいという、なかなか難しいターゲットです。 彼女たちの気持ちをつかむことこそが、この商売のツボですが、それが難しく、多くの会社がチャレンジしては、撤退していきます。

商品や店舗の個性と、世の中の「格好よさ」感、「かわいい」感が絶妙にマッチして、それが、雑誌媒体などで後押ししてもらえるという循環ができて、20億を超えるビジネスになっていきます。

ギルフィーは、マーケティング理論ではありませんが、109系のフォロワー(普段は雑誌を見ていて、たまに渋谷に出てきてお買いもの)を完全に取り込んでいるので、高い売上になっていますが、その手前のイノベーター、アーリーアダプターをつかんだところに、凄さがあります。

どうやってつかんだのでしょうか? 自分の感覚が全く通用しない、20歳前後の気持ちをどうやってつかむのでしょうか?
それは「現場」を見て、ひたすら「観察」することだと、宮内社長は言います。

政治も同じ。 自分とは違う生活をしているヒトの気持ちをつかむには、とにかく現場に行く。そして観察する。 これができるか、できないかで大きく違います。

現場に出るのは、面倒ですし、時間もかかる。 でも発見は大きい。
「事件は現場で起こっている」ではありませんが、「事実は、現場にある」

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そもそも、何が無駄かさえ、わからない

「行政の無駄遣いを減らす」とは、そもそもどういうことでしょうか?

最初に、民間企業における「コストカット、経費削減」について考えています。

一番わかりやすいコストカットが、「同じものを安く買う」ということです。 「コピー用紙をA店でなく、B店で買ったら、100円安くなる」、そういった次元です。 一般的には、通信費(固定電話、移動電話、ネット)、コピー機リース費用あたりでは、結構違いがあります。 要は、「しつこく探すか」に尽きます。

似たようなもので、「グレードをダウンさせて、安くする」というものもあります。 過剰仕様になっているものを、シンプルにしてしまうものです。 オフィス賃料を下げる時などは、この手を使います。

また、「そもそも買わない、使わない」というのもコストカットで、一番効きます。 長年ダラダラと続いているものに多いです。 積極的に利用されない雑誌などの定期購読、諸会費などがあります。

そして、わかりにくいけれど、効果が大きいのが、「やり方を変えて、コストカットする」という、いわゆる業務改善系のコストカットです。 今までの10人でやっていた仕事を5人でできるようにする、100㎡必要だった業務を50㎡で収まるようにするといったものです。

行政の場合も、考え方は同じだと思いますが、コストカットが進まない、大きな理由が二つあります。

ひとつは、コストカットのインセンティブがない。 つまり、行政担当者としては、コストカットしようが、しまいが評価は同じ。 逆に、コストカットして、今までのやり方を変えてしまう方が、「前例」を崩して、瞬間的に面倒にしてしまうので、内輪的に評価されなかったりする。

もうひとつは、インセンティブがないゆえに、コストカットという発想自体がなく、そういった発想のない組織に十年以上いると、「そもそも、何が無駄なのか、よくわからない」という、民間から見れば、考えられない思考形態に陥る、行政のクセです。

「予算枠内で実行し&使い切り」、「予算が足りなければやらない」という行動形式が行政です。 ここでは、「やらなければならないことを、予算内で工夫してやる」という発想はありません。また、「無駄なことはやめて、他に使う」という発想もありません。

つまり、何が言いたいかというと、行政組織にコストカットは、構造的にできないということです

外部の人間が、使命感を持ってやるしか、コストカットはできません。 それが政治家の仕事です。 しかし、政治家は、行政に「コストカット」をするようにとの指示しか出しません。 何度も言うように、包丁の使い方さえ知らない人に、魚をさばくようにと指示を出すようなものです。

こういうことをわかって、政治家の皆さんは、「行政の無駄遣いをやめさせる」とスローガンを立てているのでしょうか?

政治家の皆さんも、そもそも「何が無駄だか」、どれだけ指摘できますか?
足元の組織、衆議院事務局の無駄をどれだけ指摘できますか? 地元の議員に問い詰めたい、笑。

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リーダーは、ウルトラポジティブであれ!

【ウルトラポジティブ】 プロフェッショナル NHK 2008.10.28

Nojiriテルモの米国法人、人工心臓開発メーカー社長の、野尻知里さんの、仕事のやり方、生き様を描いた番組です。

社長なので、「リーダー」として、どのように仕事をすべきか、という点に絞られた内容です。 社長自身は、女性で、見た目、非常に小柄なので、見た目は「リーダー」っぽくないのですが、その仕事振りは、まさに社長で、優しさ、明るさという女性の良さがたくさん出た社長という感じです。 

彼女の、社長としてのモットーは、
・いつでもチアリーダーであれ
・ウルトラポジティブ
・夢(目標)が社員をひきつける、だから、夢を掲げる社長についてくる
・逆境は、バネにして、乗り越えろ

メモをとりながら見たわけではないので、まとめというよりは、自分にとって記憶に残ったところという形になってしまうのですが、「確かにそうなだなぁ」ということばかりで、非常に勉強になりました。

特に「ウルトラポジティブ」。
会社を運営していれば、必ずトラブルというか、不条理や、想定外の事態は、(起きないように段取りをするのですが)しょっちゅう起こるのが常です。 結構、厳しいトラブルもあったりして、これにいちいち凹んでいては、リーダー失格ということだと思います。

凹むと、やっぱり思考回路は止まります。 リーダーが思考停止すると、事態は進展しません。というか、悪化します。 だから、凹むのは瞬間で、次には、またいつものように、思考を回転させなければなりません。凹むのは瞬間であるべしということだと思います。

そして、マイナスの雰囲気は伝播します。だから、リーダーは、マイナスの雰囲気を絶対に作ってはいけないということだと思います。 常にポジティブ、自ら明るく、そして、組織の皆が、「楽しく活動できる」雰囲気を作れ!ということです。 

リーダーも人間ですから、感情で動き、しんどい時は凹むはずですが、それを理性で克服すべしということで、やはりリーダーはタフでなければなりません。

組織の求心力は、この「ポジティブなリーダー」、「リーダーが掲げる夢」ということは、普遍的なものようです。 米国で活躍する、日本人社長の経験からも、同様なメッセージでした。

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