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「改革リーダー」のイメージを演出できるか?

千葉県知事選挙が始まっています。
千葉県知事選挙は、有権者数500万前後、45%前後の投票率で、220万強の有効投票の奪いあいです。

当選するには、何十万票が必要ですが、わずか2週間程度の選挙期間では、本人の話をじっくり聞くという機会を持つ人は、1万人もいないでしょう。 したがって、ほとんどのヒトは、ちょっとした情報で、投票決定をしています。 常に同じ政党に投票するヒト(固定票)もいますが、千葉の場合は、100万票もないでしょう。 したがって、有効投票の100万票以上は、「ちょっとした情報」による投票です。

そこで、選挙コンサルタントは、この「ちょっとした情報」をめぐって、様々な知恵を振り絞ります。 ポスター、チラシ、キャッチコピー、演説場所、演説内容など、微細なこだわりをもって、「ちょっとした情報」の中に、伝えたい内容を盛り込みます。そして、「ちょっとした情報」のキラーコンテンツは、候補者の顔と、プロフィールです。 

こういった「ちょっとした情報」が、浮動的な有権者のニーズとどれだけマッチしているか、そして、その「ちょっとした情報」をどれだけ広く深く伝えられるか、これが選挙運動の肝となります。

したがって、「ちょっとした情報」を分析すること、つまり浮動的な有権者のニーズとのマッチ具合を分析することによって、選挙が始まった時点で、大方の当落を予想できるのです。

浮動的な有権者のニーズですが、今回は特定の争点はなく、したがって、『「アンチ現状の仕組み」「アンチ堕落した役人&政治家」を踏まえた、現状を改革してくれるリーダー』が、基本的ニーズです。 要は、このリーダー像をイメージさせることができるかどうかがポイントです。

Photoその中では、森田健作が頭一つ抜けています。 認知率が高く、かつ「元気(なリーダー)」という、芸能人からのイメージを背負っていて、「改革リーダー」のイメージとのシンクロが一番高いです。
マニフェストや演説内容を聞くと、中身がからっぽですが、選挙は政策のクオリティーではなく、演出なので、(争点以外の)中身は実はどうでもいいのです。

吉田平、白石真澄は、森田健作と比べると圧倒的に認知率が低く、「ちょっとした情報」をどれだけ浸透させることができるかによります。

Photo_2 吉田平の「ちょっとした情報」は、「民主党推薦」です。 民主党は、改革に近い政党というイメージを持たれています。(H19の参議院選挙の千葉における比例では、民主110万vs自民74万で、民主圧勝です) この情報に、「いすみ鉄道の改革社長」、「民間出身で、数々のアイデアマン」という個人的プロフィールから、「経営感覚を持った若手」という情報をかぶせて、勝負しています。 現職の堂本知事の後継者というネタもありますが、それは逆に改革リーダーのイメージとマッチしないので、状況によって使い分けています。 吉田平は、結局、「民主党」というブランドの神通力です。 
また、49歳と若いのですが、写真の見た目がオジサンで、改革リーダーっぽくないのが、もったいないです。

Photo_3 白石真澄は、テレビコメンテーターの仕事をしていたので、認知率は若干ありますが、若干に過ぎません。 彼女の「ちょっとした情報」は、「女性」です。 女性は、「アンチ現状」のイメージとかぶります。(現職の堂本知事は、このイメージを活用しました) マニフェストも、財政を「家計簿」と呼んで、女性らしさをアピールです。 しかし、この「女性」視点もだんだん陳腐化してきており、3人の中では一番弱いです。 また「学者」というプロフィールを活かして、改革能力をアピールしますが、関西大学では、千葉ではいまいちです。

こうなると、芸能人森田健作と、民主党吉田平の争いになります。 大阪では、芸能人橋下徹が、民主党に圧勝でしたが、森田健作に、橋下知事のような、「改革リーダー」のイメージはありません。 したがって、本来ならば、芸能人と民主党、互角なのですが、小沢事件で、民主党は評判を落としました。 
これで、森田健作が頭一つリードだと思います。 最後の一週間で、小沢事件で進展があれば、森田健作の逃げ切りかもしれません。

それから、若干遅れ気味の白石真澄ですが、なんと、大阪橋下知事の直接応援の露出が増えてきました。 本日(3月20日)、橋下知事による、白石真澄応援の法定チラシが折り込まれています。(選挙活動でなく、政治活動チラシなので、白石真澄の名前も写真もありません。 したがって、わからない人にはわからないチラシです、笑) 橋下知事の応援は、インパクトあります。 橋下知事の応援の認知が上がっていけば、票は上積みされるかもしれませんが、本人が毎日街頭に立たない限り、認知は上がらないでしょう。 つまり、影響は軽微ということです。
しかし、白石真澄には、公明票30万があるので、なんだかんだで60万票取ってしまったりする可能性があります。

ということで、森田と吉田が競いつつ、白石が遅れておっかけるという状態だと思います。 80万票前後の争いで、来週の小沢事件の動き次第という展開になってきました。 動きがあるならば金曜日。 膠着状態のまま投票日を迎えたら、森田、吉田で接戦か?

しかし、マニフェストのことを一切触れずに、投票予測をしています。 でも、事実はそういうことなのです。 我々の民度を上げるしかありません。

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コメント

能力とは無関係のイメージで投票する悪い癖が自分たちの首を絞めてきたことを考えないといけないのですがねぇ。

投稿: ハムスター | 2009年3月22日 (日) 19時27分

ハムスターさん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通りなんですぅ。

投稿: あきやま(管理者) | 2009年3月23日 (月) 13時17分

選挙の現実が明快にさくさく解説されてあって、一気に読んでしまいました。
主張だけなら何とでも語れるし、ちょっと見たくらいでは各候補中身の違いなんて分からないですから、公開討論のような場がもっとあればいいのにとも思います。
公開「演説会」ではなく「討論会」、それも一般からの質問タイムもあるようなのがいいんじゃないかと思うんですが。

投稿: Pnutbrains | 2009年3月25日 (水) 15時24分

Pnutbrainsさん

コメントありがとうございます。Pnutbrainsさんも、情報満載のブログを作られていて、びっくりです。 しかも、ご紹介も頂いているよう、恐縮です。
「討論会」みたいなものは、ぜひやってもらいたいですね。 新聞も、政局や選挙情勢みたいな記事をやめて、純粋にマニフェストの内容を分析してもらいたいです。 単にマニフェストを整理しているだけでは、大学生でもできます。

投稿: あきやま(管理者) | 2009年3月26日 (木) 21時54分

>新聞も、政局や選挙情勢みたいな記事をやめて、純粋にマニフェストの内容を分析してもらいたいです

まったくです!!!

投稿: Pnutbrains | 2009年3月27日 (金) 14時21分

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