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2009年5月の4件の記事

政治家の技術、それは「世論作り」

【政治家の技術】 

好きな議員の一人が、北海道の逢坂民主党衆議院議員です。 行政の決算報告ルールの見直し、公文書ルール作りと、絶対に票に繋がらない内容をライフワークとしており、目の付けどころ、そして使命感と、素晴らしい。 しかも、偶然にも、知り合いが秘書になったということで、世の中狭いというか、なんというか。

私の仕事は、経営コンサルティングですが、数年前まで、社長として中小企業数社の再建に携わってきました。 今は、結果責任の伴わない、普通のコンサルティングにシフトしてしまって、楽しているのですが、また復活します、笑。
さて、会社再建で大事なことはいろいろありますが、技術的に大事なことは、仕事の進み具合、結果などをわかりやすく社員と共有することで、それは、どのような報告書や社内帳票を作るかということに繋がります。 これは、まさに決算報告というか、月次(時に週次)報告書作りが大事になってきます。 実態がよくわかるから、社員は次の行動に自発的にうつるわけです。 

政治も同じだと思っていて、行政サービスの実態、つまり費用のかけ方とアウトプットが、わかりやすくなれば、市民も自発的に動くだろうと。 例えば、「それは、ちょっとズサンじゃないか?」と。 
今の行政決算報告は、項目が粗すぎる、また単年度主義会計で数年かけている事業だけど通して見れない、言葉がわかりにくいなど、かなり勉強しないとわからないという、とんでもないモノです。 
(わかりにくいから、行政の財政分析するだけで、学者は飯が食えるのですが、笑)

そんな行政の会計報告に、ほぼ単身で突入しているのが逢坂議員で、素晴らしい。 政治の関心のある人(といっても、ほとんどいませんが)には、紹介しまくっています。

しかし、ライフワークで、相当勉強されていると思われるのですが、逢坂議員、関連書籍・論文を全く出していない。 だから、逢坂議員を紹介しても、「あとは、これを読め」と言えない。 ミクシイの一部にありますが、ちょっとしたメモ程度。 逢坂議員がニセコ市長時代の、会計報告書を見せると、何となくイメージは伝わるのですが、ちょっと本質的でない。

政治家の仕事は、「社会を変える」ことですが、「社会を変える」ために、「世論を作り出す」というのも、技術論ですが、大事な仕事だと思います。 ほとんどの市民は、「難しいことはわからないから、あとはうまくやっておいてよ」という、お任せ民主主義ですが、それでも、世論の支持がなければ、社会は変わりません。 

いくら良い視点や提案であっても、世論で盛り上がらなければ、既得権者の猛烈な抵抗に負けてしまいます。 この世論つくりというのは、民間ではPRといって、消費財の会社は真剣に取り組んでいます。 自社の製品を、消費者の皆さんに「認識してもらう」ために。 

政治も同じで、自分の政策を「認識してもらう」ために、世論を作り上げるということに対して、もっと精力を傾けなくてはなりません。 いくら、国会の委員会で発言しても、世論を作り出す、つまり認知と理解が広がらなくては、単に議事録で記録されておしまいです。 それが政治家の仕事というならば、学者とかわりません。 政治家は、社長と同じく、結果出してなんぼです。

逢坂議員、あたたの視点・提案は本質的に正しい!!、次は、世論つくりだ! 私も陰ながら、まわりに説明しています。 世論つくりのためには、まずは土台となる書籍、そしてマスコミ露出の頻度です。 頑張れ!

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現場でつかんだ、「心の武装解除」のノウハウ

【銃よ、憎しみよ、さようなら 瀬谷ルミ子】 プロフェッショナル NHK 09年4月21日

Photo 国連のスタッフとして、紛争地で、武装解除(兵士から武器を取り上げ、兵士から普通の市民として、社会復帰させること)の仕事をしている、瀬谷ルミ子さん。 なんと32歳です。 (彼女自身は、国連職員でなく、国連に雇われるプロフェッショナルです)

私の恩師、「秋野豊」賞の第2回の受賞者らしく、なんとなく親しみ感がある中で、番組を見たのですが、「いやいや、恐るべし行動力。 それに知力。 しかも、まだ32歳。 って、私より8つ下。 親しみでなく、もう尊敬です」という印象にすぐに変わりました。 本当に、凄いの一言です。 「自分がやるべきこと」に対する意思が強く、ゆえに抜群の行動力が伴っています。

 
紛争地の仕事ですから、いつ命を落としてもおかしくはありません。 秋野豊先生も、タジキスタンで紛争解決(監視)中に命を落としています。 そういった厳しい環境で、その行動力、凄いです。 私は、全然甘い。 命を落とす環境はないし、「自分がやるべきこと」の思いが緩い。 反省です。

番組のタイトルは、「銃よ、憎しみよ、さようなら」。

紛争地では、「憎しみの連鎖」という悪循環が続きます。 親族や仲間がやられたから、やり返す。 やり返したら、相手からまたやられる。 その循環が永遠に続いて、敵を、本能的に全く信用をしていません。 「いつか殺される」という不安が常に続いている状態です。 だから、相手を信じたらダメ、常に疑え、怪しければ殺せということが、本能的な信念になるわけです。
これが、政府でなく、市民レベル(物心ついた子供のレベルまで)まで、広がっており、紛争解決は、この市民の「心の武装解除」をやらないと、本質的な解決に繋がらないと、瀬谷さんは言います。

わずか45分の番組ですから、「心の武装解除」のための、様々な工夫・努力はよくわからないのですが、もちろん国連の立場という背景もあるのですが、ヒトとして、相手の懐に飛び込んで、信頼関係を取りに行く姿は伝わります。 彼女は現場担当ですから、一兵士、一市民が相手です。 机上の開発途上国の政治論でなく、一人一人の幸せを本当に切望して、粘り強い活動を行っているようです。 

現場は面倒です。 一人一人、状況が違うし、時に数時間、同じ話を永遠としなければならない。 頭のいい人は、全体の(概念的な)戦略を作るだけで終わるのですが、武装解除、そして再び兵士化しないという「現実の結果」を勝ち取るには、彼女のような活躍で、「心の武装解除」が必要なのだと思います。

安全地帯での「戦略作り」に終わらず、現場に突入して、現場で結果を出していくる、瀬谷ルミ子さんには脱帽です。 その辺の、現場を経験せず、本と、インタビューだけで「わかったふりをする」政治家や学者と違います。

瀬谷さん、安全保障や途上国支援で、抽象的なことを言って、主張したつもりになっている民主党の議員の皆さんに、ガツンとぜひ、言ってください。

「現場知って、モノ言っているのか?、おい」

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少子化は、どうにもならない?

【少子化の原因は、若い人が貧乏だから】 読売新聞 2009年5月5日

Photo アクティブな女性層に大きな影響を与えている勝間和代さんが、少子化について、語っています。

・少子化は20年前以上から、事実として明らかに認識されてきたが、政府は最優先課題として取り組んでこなかった、つまり、予算配分が圧倒的に小さい
・少子化の原因は、未婚非婚の増加であり、その背景に、若年層の貧困がある

・収入が少ないことによる経済的な不安が、出産に対してネガティブになる
・一人目の育児経験の辛さ(育児の孤独、社会的繋がりからの断絶など)が、二人目の出産に対してネガティブになる
・三人目に対しては、(標準的な収入では)経済的な不安でネガティブになる

・となると、若年層に多い、非正規労働者の待遇を改善(同じ仕事ならば、正社員と同じ給与)
・育児で孤独を感じないように、男性も定時で帰宅できるような仕事環境作り
・出産、保育、教育への公的支援をもっと大きくする、ことが大事

・財源は消費税アップ

要は、国家としての最優先事項のひとつなのだから、とっとと金を使え!というのがメッセージです。
彼女が毎日新聞のウエブの連載では、「児童手当5倍、保育園定員1.5倍」という主張をしていますが、読者の半分強からは、NOという結果。 少子化対策が、公共の利益という理解には、なかなか繋がらない事実があります。

勝間さんは、「少子化は、個人のライフスタイルの問題という指摘もあるが、これは社会の問題。 産みたくても産めない、社会の構造的な問題があるのだ。 まずは、この認識ギャップをなんとかしたい」と、言っています。

2 勝間さんも参加している政府の少子化対策プロジェクトの第1回では、「婚活」の山田昌弘先生が少子化の原因を述べています。 彼によると、
・結婚の前提となる恋愛ができない男(女)が増えた
・昔に比べて、出会いの可能性が広がり、かつ晩婚に対する社会的理解も高まったため、結婚に対して若い人が慎重になった
・若年層の年収の停滞など、慎重にならざるを得ない、大きな理由も増えた
とのことで、若年層の貧困は共通の指摘ですが、勝間さんが指摘している、「育児の問題」がありません。 どうなんでしょうか?

ちなみに、日本政策投資銀行の藻谷浩介さんによると、出生数(子供の数)自体の減少自体は、子供を産める女性自体が減っている以上、どうしようもないと一刀両断しています。 となると、勝間さんの少子化対策は、その流れを反転させるというより、ささやかな抵抗(減少ペースを緩やかにする)に過ぎないということになるのでしょうか?

そもそも「少子化とはどういうこと」で、それが「いったいどんな問題なのか?」という、当たり前のようでいて、実は議論の分かれる、出発点をはっきりさせないと、少子化の議論はかみ合いません。
勝間さんは、ご自身が育児で苦労されている分、少し情緒的にならざるを得ないのかなぁ?

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公務員の世界だけに残る、年功序列給与

給与が上がるのは、貢献度が上がるからです。 つまり、組織における、その人の付加価値が大きくなるからです。
年功序列の給与制度は、年齢が上がるにつれ、付加価値が大きくなるという前提にたっています

本当に、年齢が上がると付加価値が大きくなるのでしょうか?

そうである場合もあるし、そうでない場合もあるというのが現実。 だとすると、どうして、今まで年功序列が成立したのか? 全体が成長していたから。これに尽きると思います。
成長力の落ちた中小企業は、既に年功序列の体系は崩れています

全体として成長が止まった、これからの日本では、年齢が上がるにつれ給与が伸びる職種と、そうでない職種に完全に二分すると思います
年齢が上がっても、組織的貢献、つまり付加価値が大きくならない職種についた人は、ずっと低いままの給与に甘んじるしかありません。
ひょっとすると、そういう職種の方が、世の中では多いのかもしれません

職人といわれる仕事は、経験年数、つまり様々なトラブルや困難をクリアした経験が、技術に直結していきます。 実は営業職もそうかもしれません。
一方で、いわゆるアルバイトやパートがやっている仕事は、経験年数の蓄積による付加価値の増加は大きくないのかもしれません。
また、派遣社員が中心の、定型作業が中心の仕事も、経験年数の蓄積による付加価値の増大は小さいと思われます。

実際は、同じ職種でも、ケースバイケースだと思いますが、いずれにせよ、経験が付加価値に結びつきにくい職種の給与は上がらなくなるでしょう。
そして、世の中の半分近い仕事が、おそらく、そういう仕事(定型業務で、効率化の程度に限度があるもの)になるのだと思います。

派遣やパートの低賃金問題は、根深いと思います。

しかし、年功序列が生き残っている世界があります。

そう、公務員の世界です。 毎年着実に上がります
公務員の仕事は、経験の蓄積が付加価値の増大に繋がっているのか?

おそらく、限定的だと思います。もちろん、様々なヒト相手の教職、警察などは、かなり経験と付加価値が連動すると思いますが、事務系の仕事や、定型業務系の現場は、ある一定のところで、経験の蓄積が付加価値にダイレクトに結びつかなくなると思います
つまり、公務員20年目も、30年目も、もはや付加価値は大きく変わらないでしょう。
(逆に、体力や保守性の問題が、付加価値を下げるかもしれません、笑)

それでも、公務員の給与は上がる。 大きな矛盾です。
一般公務員の上限給与水準を、3分の2くらいにして、余った分で、また公務員を雇えば、公共サービスはもっとよくなります。 (よく日本の公務員は世界的に少ないと言われますが、一人当たりの給与は高いらしいです)
ヒトが増えて、仕切りがしっかりしていれば、サービスレベルは必ず上がります

どうして、民主党はそれを指摘しないのか。 公務員の組合にサポートされているから。
民主党の限界です。

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