新しい横須賀市長のマニフェストは、わかりやすい
【横須賀市長の、当たり前の内容だけれども、わかりやすいマニフェスト】
横須賀市長になられた吉田雄人さんのマニフェストです。 先日、千葉市長になられた熊谷俊人さんのマニフェストと比べると、いろいろな意味で優れたマニフェストです。
ところで、マニフェストは有権者に対する公約ですが、現時点ではコミットメント(必ず達成する目標、できなければ相応の責任をとる)ではなく、政策の基本方向性および努力目標という位置付けが現実的です。 したがって、マニフェストの内容は非常にラフ、抽象的、部分的であると言えます。 (ただし、争点が明確な場合(例えば大型公共事業などの是非など)、マニフェストは大きく意味を持ちます)
また、そもそも有権者に対する公約なのですが、有権者自体がどの程度読み込んでいるかも疑わしいという現実もあります。 一般人は、市の仕事、県の仕事、国の仕事の区別がつきません。 それに、借金や情報公開と言われても、ピンとこないのが普通です。 保育所の待機児童をゼロにするとか、子供の医療費助成などはわかりやすいのですが、通常は直接的なベネフィットのある話ばかりでもありません。
したがって、中身は抽象的で、そして有権者も細かくは見ていないマニフェストを分析する意味があるのかという疑問もわくのですが、そういう緩い状況でも、どれだけ真面目に作っているかという部分で、その候補者の志を計ることが可能です。
今回の吉田さんのマニフェストですが、本当に志を感じる内容です。 中身そのものの前に、記述形式が非常に分かりやすく、そして論理的にされています。
吉田さんのマニフェストは、医療や教育など11の項目について、
・吉田さんの基本的な考え方、価値観
・その考えや価値観の背景となる、現状の分析=問題意識
・その考え方に対応する、「シンボル(象徴的)施策」
・主な施策案、そして施策案には、おおよその期間と、必要な決定(市役所、市議会、県、国など)を明示
が、整然と書かれています。
本当にわかりやすいです。 ちょっと欲張りすぎ?という感じもする施策案ですが、わかりやすい構成です。 ちなみに千葉の熊谷さんは、シンプルな構成で、企業との癒着防止、ハコモノ建築禁止など、わかりやすい項目をあげ、少し説明している程度です。 (何年もかけて準備してきた吉田さんと、いきなり選挙に出た熊谷さんの違いということですが)
そして、具体的な中身ですが、住民投票を盛り込んだ自治基本条例制定など流行りのものもあったり、「いのちの基金」創設、行政の議会答弁・対応のあり方改善など珍しいものもあったりしますが、全体としては非常にオーソドックスです。別にオーソドックスが悪いわけでなく、「当たり前のことをきちんとやるだけ」で、十分に行政サービスはよくなるということだと思います。
さて、33歳の若者が、50歳以上の幹部だらけの市役所に突入していきます。 実質的に初めての組織運営です。 大変だと思いますが、その志で突っ走ってもらいたいです。
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