「かんぽの宿」問題の背景に、公務員の高い給与がある
【鳩山総務相、辞任】 2009年6月12日
鳩山総務相が、麻生首相の「西川社長続投」の判断に、抗議の意味をこめて、総務大臣を辞任したとのこと。
本人は、「正しいことを通す」という道理を辞任理由にしていますが、確かに「西川社長」に社長としての責任はあると思いますが、本人が直接関与した案件でもないので、辞任まで追い込むのは、筋というより、鳩山さんのメンツの問題のように見えてしまいます。
個人的には、そのメンツの背景を知りたいところですが、ニュースは、すぐに政局の話に結びつけるでしょう。
ひょっとしたら、鳩山さんが自民党を出る機会として、利用したのかもしれないので、確かに政局の話に結び付けても良いとは思いますが、そこまで鳩山さんが計画的に動いているとは、ちと思えない、笑。
いずれにせよ、「かんぽの宿」売却問題は、私もニュースと数名の評論家のコメントだけのソースなので、事実の理解はいまいちです。
したがって、断定的には言えないのですが、山崎元さんの分析を前提とすると、
・国が100%の株式をもつ会社の資産売却の割には、売却プロセスがちょっと雑
・できる限りオープンであることが必須なのに、出来レースといわれておかしくない、雑な手続き
ということで、日本郵政に問題あり。
したがって、社長に対する指導、改善要求は当然ということだと思います。これでおしまいでいいと思いますが、鳩山さんは辞任までこだわりました。
その意味はいったい何か。 メンツなのか、他に意味があるのか。 これからはっきりしますね。
それよりも、山崎さんが指摘しているとおり、かんぽの宿の売却条件が、「できる限り、従業員の雇用を継続する」という、厳しいものであったことが、間違いなく売却価格が下がった、大きな要因だと思います。
ホテル旅館業界における民間の給与水準からかけ離れた水準の給与、(おそらく)民間の水準より多い従業員数という、業界の水準よりも、はるかに高い人件費率が、かんぽの宿の収益性が低い理由です。
(これは、公立病院、保育園、清掃など、官営と民間の両方が存在する業界で、必ず見られる構造です)
この高コスト構造を残して、再生をはかるわけですから、買う方は厳しく値踏みをするのは当然です。物件自体に価値があっても、重い人件費を背負うわけですから、購入金額は下がります。
成長が鈍化したため、年功序列給与は大企業や業績の良い会社をのぞいて破綻しています。
民間のサラリーマンは、出世街道を上がらない限り、長く勤めても、40代以降給与がほとんど上がらない体系になっています。
昔のように、定年まであがり続けるということはなくなりました。
また、サービス系の業界では、非正規社員比率が高く、低コスト構造の、消耗合戦が繰り広げられています。
でも、公務員は上がります。 だから、官営と民間では、人件費率で圧倒的な違いが出ます。
この公務員の給与体系を抜本的に改革することが、実は財源問題の根幹だったりします。 でも、法律で守られており、それが難しい。
その法律を改正する勇気が、政治家にあるでしょうか。
夕張みたいに、破綻するまで、公務員の給与は上がり続けるのでしょうか?
| 固定リンク
「社会制度」カテゴリの記事
- 終身雇用&年功序列は成立しないならば、何をすべきか?(2009.07.02)
- 地方を奴隷にする仕組み(2009.06.27)
- 増税を訴えるには、政治家に対する、「市民の信用」が必要(2009.06.15)
- 「かんぽの宿」問題の背景に、公務員の高い給与がある(2009.06.13)
- 天下り団体が、税金をパクパク(2009.06.12)


コメント